戦略日記

目的と手段の錯覚 #131

目的と手段の錯覚 #131

業績が年々ジリ貧になっていながら、何も手を打たない(打てない)社長に共通して言えるのは、経営の抜本的改革が出来ない言い訳をするのが上手いことです。

私たちを取り巻く経営環境(市場)は確実に変化しているので、このような社長が経営する会社は、業界から消えていくことになります。経営は変化対応業と言われる所以です。

こうならないためにも、社長は常日頃から経営の総点検をし、古くから変化がなく生産性の低い仕事は思い切って変えるか、捨てるべきです。経営に革新を加えるには、高い戦略知識を学び知恵を出し工夫して、これらへの決断力と断行する能力が必要となります。

社長が何かを思いつき意気揚々と手をかけていくが、時間経過と共になかなか思うように上手くいかないことが多いのです。戦略が不在であることは言うまでもありませんが、目的と手段がゴチャゴチャになり、結局失敗することになってしまいます。何故ならば、手段に拘り過ぎて全体がわからなくなってしまうからです。

人は、食事から摂るカロリーで生きているように、会社は粗利益によって生きています。役員報酬や人件費、その他の経費、銀行からの借入金の返済なども全て粗利益から賄われています。この粗利益は、お客さんからしか出てきません。

よって経営の本質は、お客づくりなのです。しかし、これが難しく、どこの会社から購入するかの決定権はお客さんが100%持っていることと、どんな業界や地域にも多数の競争相手がいて自社のお客づくりの妨害を受けているという事実を知らない、知ろうとしない社長が多いのです。

競争条件が不利な会社は、営業活動をはじめ人の採用や資金調達などの面で、いつも苦戦することになります。この会社の社長は思考スイッチが常時マイナスになったままで、できない理由をトラック1台分くらい集めるようになります。

人が何かで上手くいかなくなるのは、目的と手段を混同してしまい手段を目的と錯覚した時です。これだと経営は益々おかしくなっていきます。経営において目的は何か。手段は何か。どのように考え実行するのか。経営の原理原則を多くの社長に学んでほしいと願っています。