戦略日記

戦略に従う経営理念

戦略に従う経営理念

ランチェスター経営戦略において経営者の願望は最も重要と定義している。

願望とは、志や理念、ビジョンである。これが曖昧であったり、不純であると経営がおかしくなる。

中小企業のオーナー経営者は、もともと経営資源が少ない中で創業したり、後継したりなど事情は様々であるが、苦労の連続を繰り返しながら日夜奮闘している。

経営理念は、創業者や経営者(社長)が示す、 企業の経営や活動に関する基本的な「考え方」、「価値観」、「思い」、そして「企業の存在意義」を指すメッセージとなる。

行動規範や経営姿勢を社会や顧客、社員に向けて発表することで、企業の社会的責任を示すことになる。また、従業員への活動指針を示すことができ、企業文化の形成や優秀な人材の維持、確保につながる求心力としても活用できる。

経営理念は、経営者(社長)を含む全従業員が納得できる内容を作成する必要がある。しかし、作って終わりではなく、社会や従業員に理解してもらうため、根気よく浸透させていく必要がある。

そして、時代の流れや社会ニーズによって企業の存在意義も変化するため、それらに合わせた経営理念を再定義していくことも必要となる。

ここで再考してみたいのだが、誰に向けたメッセージであるかがとても重要だ。

何故なら、当たり前だがお客さんの支持によって経営は成り立っている。理念の策定においては、このお客さんが鍵となるのだ。

特に「客層戦略」に基づき、理念は沿っているだろうかと自社の理念を確認してみると良い。

私の過去の経験談であるが、理念を策定する際、とかく体裁の良い言葉を選んでは組み合わせて、最終的に帳尻合わせのようになってしまっていた。

これでは、言葉遊びのようになってしまい、いつまで経っても自分の言葉として実感がなく腹落ちがしない。

ランチェスター戦略で明確に定義している、経営とは何か。そして経営の目的を踏まえ、経営の目標である三大戦略の構築を整えてから経営理念を戦略に従って策定することをお勧めする。

そして戦略があって経営の仕組みができて展開、実践していけるからこそ、このプロセスの中で従業員全体への浸透、共有がはかれていくのである。

ただし、経営理念から戦術に直行する経営スタイルでは、お客さんから支持を頂けたり、社員が成長していくことは困難を極める。論語と算盤、情と理が重要であり、戦略に従う理念策定となれば整合性や合理性の高い経営が実現する近道となる。