戦略日記

社長の重要任務は戦略構築 #7

社長の重要任務は戦略構築 #7

ランチェスター戦略は、現代の孫子の兵法とも言われるほど密接な関係と親和性があります。
勝ち易きに勝つ。勝算がなければ戦わない。即ち、勝つ経営より、いかに負けない経営をするかです。

将軍(社長)が責任を持って担当すべき大事な任務
1.どこと戦うか、戦う相手を決める(競争相手)
2.何のために戦うか、大義名分を決める(経営の意義、理念や志)
3.戦う相手の情報を集める(情報収集)
4.中心となる兵器と補助の兵器を決める(商品戦略)
5.中心となる戦場と範囲を決める(地域戦略)
6.進軍ルートを決める(市場、客層戦略)
7.陣形を決める(営業方法)
8.部隊の編制と役割分担を決める(組織)
9.教育と訓練
10.武器食糧の補給方法(生産能力、仕入れルート)
11.資金の調達と配分(財務)
12.作戦計画を立てる(経営計画)

以上12項目に顧客維持を含めれば「経営の8大要因」となります。これらをじっくりと考えて構想を練る必要があります。

戦略とは、軍(自社)全体の効果的な勝ち方のルールであり、経営戦略とは、全社的経営競争の勝ち方のルールとなります。

戦術が部分や1対1の局所的な勝ち方に対し、戦略とは全体の勝ち方になります。SNSを使うとか、営業トークを変えたりするのは戦術で、全体をとらえておかなければ戦略といえません。

時間軸を長くとり、大局的に全体の勝ち方を構想し、NO.1を具現化するための緻密な計画を立てることに尽きます。
決して、志(思い)から湧き出たアイディアをすぐに戦術へ直行させないことです。

ソフトバンクの孫氏は著書の中で述べています。
「ビジネスの現場における戦い(戦術)は最後の仕上げであって、実際に火蓋が切られる前に、戦いの9割方は終わっていなければならない。」