戦略日記

対症療法の繰り返しではいけない #279

対症療法の繰り返しではいけない #279

中小企業の多くは、対症療法のように結果対策に追われています。売上が落ちると、集客を増やそうとする。利益が出ないと、価格やコストをいじる。人が辞めると、採用に答えを求める。

しかし、それでは本質は変わりません。それはすべて結果対応だからです。目の前の数字に反応し、起きた現象に手を打つ。一見すると素早い判断であり、動いている経営に見えます。

しかし実際には、問題の根には触れていない。だから同じ問題が何度も繰り返されます。水は高いところから低いところへ流れます。経営も同じで、原因から結果へと流れています。

原因を変えなければ、結果は変わらないのです。ところが多くの経営は、この流れを逆から見てしまう。結果に手を打ち、何とかしようとする。売上が下がれば広告。利益が減ればコスト削減。人が辞めれば採用強化。

このように、常に“後追い”の経営になっていきます。頑張っているのに成果が出ない。忙しく動いているのに、一人当たりの粗利益が高まらない。その状態こそが、結果に振り回されている証拠だと言えます。原因に手を打っていない以上、どれだけ努力しても構造は変わりません。

その理由は極めてシンプルです。戦う場所が決まっていないからです。戦う場所が曖昧なままでは、力は分散し、効率は下がります。やればやるほど忙しくなり、それでも利益は残らない。

これは努力不足ではありません。やり方の問題でもありません。もっと手前に原因があるのです。大元が間違っているから。大元の原因、戦略が違っているからなのです。だからこそ、経営に必要なのは対症療法ではありません。根本に手を打つことです。

経営は、対症療法ではなく根本療法である。あるいは、本質対応です。目の前の結果ではなく、その結果を生み出している原因に向き合う。そこに手を入れない限り、経営は変わりません。

経営者の仕事は、結果に対応することではない。結果を生み出す原因を設計することです。まず決めるべきは、「どこで勝つのか」すべては、そこから始まります。