戦略日記

市場占有率とブランド価値を高める #61

市場占有率とブランド価値を高める #61

ランチェスター戦略は経営の目的を「1位づくり」と明確に定義しています。

特に市場占有率を上げて、パレートの法則を働かせ利益の集中を起こさせることです。

市場占有率(マーケットシェア)とは、市場の中で自社がどれだけの売上を占めているかを示す割合です。ライバルである競合他社との位置関係を示す数値となることから、企業間の競争は「マーケットシェアをめぐる競争」と言い換えることができます。

シェアが上がることによって、連動してブランド価値も上がっていきます。ブランドの価値が上がると、お客さんが自社のことを最初に想起してくれるようになります。

マインドシェア(脳内シェア)は、お客さんの心の中で企業やブランドがどれだけの割合を占めているかを表すものです。他社に比べて自社のことをどれだけ重要で好意的に思ってくれているかとも言い換えられます。

高いマインドシェアを獲得しているということは、そのブランドが多くの人々に認知され、好感を持たれている状態です。

例えば、「即席めん」といえばどんなブランドを思い浮かべますか? おそらく大半の人たちが日清のカップヌードルと答えるのではないでしょうか。 「○○といえば、■■。」と想起されることが重要です。そして想起している時に、既に頭の中では競合と比較をしています。

人間は「目にする回数が多いものに対して好感を持ちやすい」という傾向があります。これは、お客さんとの接触頻度を高めていくことであり、心理学では「ザイオンスの熟知性の法則」と呼ばれ、広告の分野でも広く活用されています。

Going Concern(ゴーイングコンサーン)
※企業が将来にわたり存続し、事業を継続していくという前提のこと。

経営の目的は、お客さんづくりであり、お客さんの支持によって事業の継続が為し得ます。好きだとか嫌いだとかに関わらず、常にお客さんから自社と競合他社を比較検討されているのです。

シェアが低い弱者の場合は「競合と戦わない、比較されにくい。」すなわち、競争が起きない地域、客層、商品の3大戦略を構築してシェアを上げて、ブランド価値を高めていくことは企業の重要なミッションとなります。