戦略日記

戦略経営者の特徴 #143

戦略経営者の特徴 #143

経営戦略は、企業が長期的なビジョンや目標を達成するために策定する必要不可欠なものです。そのため、経営戦略を立てるには、多くの時間と労力が必要となります。

戦略は知恵の勝負となり、頭で考えるものなので、実践レベルとなる一通りの経営戦略を身に付けるには10年以上の長い年月が必要で、のんびりやっていては、一生かかっても身につきません。

長い年月がかかる理由として、一つ目は社長の仕事がとても広範囲にわたることと二つ目は、人の考え方に変化が起こるには、多くの時間を要するからです。

経営戦略を立てる際には、以下の事項を検討します。
●企業の強みと弱み
●市場の状況
●競合他社の動向
●将来の展望

これらの要素を分析し、企業が最も優位に立てる戦略を策定する必要があります。経営戦略を立てることは、簡単なことではありません。

手足や身体を動かし、目に見えて評価しやすい技能スキルは5年も続ければ、ほぼ一人前と言われるようになります。これに対し、将来を構想し、現実化していかなければならない社長の技能は、目に見えず、掴みにくく最終的な結果でしか評価されず、この技能向上には相当な時間がかかります。

企業を取り巻く経営環境は、複雑で常に変化しているので、将来を予測するのは本来難しいはずですが、毎日考え抜いて知恵を出している戦略経営者は、将来が見えたかのように大きな決断をしていきます。着眼大局といわれるように、戦略経営者は長期的で全体を俯瞰する視野を持っています。これこそが社長の戦略能力としての評価をしてもいいのかも知れません。

予測期間が長いほど、複雑化したものを処理する能力が必要となります。戦略経営者の言葉は意外にもシンプルであり、複雑なものを単純化し言い表したりプレゼン能力も高いものがあります。これができるには、重要な要因を抽出する能力やパターン認識と法則性を導く力が必要となります。だからこそ戦略の原理原則の重みを感じて学び続けているのが戦略経営者の特徴です。

知恵を出すための学びは、正に「継続は力なり。」が重要です。そのためには、習慣化が大切で自分で決めたルールを守り切る、やり切る自制力が必要となります。ちなみに継続させようと思う人のうち、3年続く人は3%といわれます。

この人こそが本当のカテゴリNo.1の経営者になれるのです。