戦略日記

社長の本来の役割

社長の本来の役割

社長の重要な役割は広義の戦略を構築することです。
戦略と戦術の区別がつかない社長は、戦術リーダーの役目は、社長に代わって戦略を考えさせるばかりか、経営計画も立てて、それらを実行させて高い業績を上げることにあると勘違いをしていることが多く、結果的に役職者の数を増やしてしまいます。

戦争において戦略は「将軍の術」で、戦術は「兵士の術」です。

将軍の役目は、軍全体の勝ち方についての構想を練り、構想に従って作戦計画書(仕組み)を作り、作戦計画書に従って戦闘計画書を作り、作戦を遂行できる組織を編成し、これを実行させることになります。

戦略の中身は戦術と根本的に違います。

社員の術にあたる戦術は「戦闘局面における部分部分の勝ち方」であり、「日々の繰り返し的な業務」となり目に見えやすいものです。目に見えやすいということは、そちらへ意識が向きやすくなるので、戦術面ばかりを触ってしまいます。目に見えるものを触っていれば、簡単且つ楽であり、「仕事をしている、経営をしている」という勘違いを起こしてしまいます。

戦略は見えないので、わかりにくいものです。
戦術のミスは、戦略でカバーできますが、戦略のミスは戦術でカバーできません。業績に与えるウェイトは戦略6:戦術1となっています。

戦略なき経営は無駄が多くなり、残念な結果になります。

みんなで一生懸命頑張ってやっている割に、一人当たりの利益は少なく、社員に充分な給与も払うことができません。経営全体の仕組みが上手く機能していない状況で、部分(戦術)にいくら手を入れても成果は上がらないのです。

社員一人当たりの粗利益を業界平均と比較すれば、経営の仕組みが上手く機能しているかどうか、おおよそ見当がつきます。

将軍の術は、経営に置き換えれば、社長の経営術です。
これが本来の社長の役割であり、目的、目標の決定から実行への仕組みづくり、教育訓練まで水が高いところから低いところへ流れるように構築する必要があります。競争力があり、優位性と持続可能(再現性がある)で効果的な経営システムをつくり上げることです。

将来を予測し、勝ち残る領域(カテゴリ)を見出し、生産性の高い事業として具体的実現化の道筋をつけ、実行させる経営の仕組み、すなわち自社独自の戦略モデルをつくることです。