戦略日記

指切拳万、嘘ついたら針千本飲ます #83

指切拳万、嘘ついたら針千本飲ます #83

指切拳万、嘘ついたら針千本飲ます。

子どものころ、この歌をくちずさみ、指を絡ませ最後に「指切った」と指をはなして、約束をかわしたことがあると思います。

一見、愛らしいことですが、「指切った」や「拳万」「針千本飲ます」など、何となく不気味なフレーズで、約束したことは絶対に守らないと恐ろしいことになるという教えです。

元々の由来は、江戸時代に吉原の遊郭で遊女が意中の男性客に誓いを建てるため、自らの小指の先を切って渡すという儀式的な風習があったそうです。

これ以外でも「拳万」、「針千本飲ます」といったフレーズが追加されており、「拳万(げんまん)」は、すなわち「約束破ったら一万回げんこつで殴るぞ」という意味合いです。

さらに「針千本飲ます」と死ぬほど痛い思いとなるくらい、約束を厳格に定めたものです。

この約束ということを我々の日常で考えてみますと、例えば人と会う約束や友人と何かを一緒に行う約束など、大なり小なり必ず約束の連続で日々積み重なっているのだと感じます。

決まっているかのように約束の時間に遅れる人がいます。

感覚でいえば、いつも決まった人が、ほぼ同じ時間で遅れるように思います。遅れる理由は、様々あるかと思います。

道路が渋滞していた。予期せぬ突発的なトラブルがあった等など…

戦略経営を目指す社長であるならば、時間などの約束を必ず守っていきたいものです。約束の時間に遅れないようにするには、逆算して準備し時間の余裕をもって出かける必要があります。

「そんなこと当たり前だ。」と言われるかも知れませんが、この当たり前がなかなか思うように出来ていない経営者がいます。

段取り八分、実行二分、計画は綿密周到にせよ。

特にランチェスター経営戦略において、広義の戦略は経営全体の86%のウェイトを占め、正に段取り八分と言われる所以となっています。事前の準備や段取りで「事は決する」といっても過言ではありません。

「我社は信用第一として…」や「長年の信頼と実績で…」などホームページや会社案内にある社長メッセージをよく見受けます。

信頼(信用)の本質は、唯一「約束を守る」ことに尽きます。これなしで信頼や信用は成立しません。経営トップのメッセージもスローガンだけで終わらないよう小さな約束の積み重ねを何よりも大事にするよう戒めていきたいと思います。